貧乏神に福は来ない

貧乏神に福(客)は寄りつかない

じぶんが客の立場なら

たとえばカメラを買うとします。

カメラを選ぶときに「機能、スタイル、使い勝手、メーカー、それに価格」を検討するはずです。

そして「このカメラを欲しいが価格面で無理」というとき、「機能は少し劣るが満足できる範囲なので価格の安いカメラを選ぶ」ことになります。

このケースと低料金店のあり方はよく似ており、いままで行っていた理容室の技術やサービスと低料金店の技術を比べて、満足できるから低料金店を選んだのです。

つまりお客様は「いままでいっていた理容室と半額ほどの低料金店を比較して、それほど差がない」ことを知ってしまったのです。


デパートで品質を見て、安売り店で買う時代

心斎橋のそごうはリニューアルして数年で大丸に売られました。

いまは「信用があり正価をつけているデパートで品物を持て、それと同じ物、同じような物を安売り店で買う」時代なのです。

だからデパートは売り上げを減らしているし、ますます利用客は減っています。

つまりお客様の心理や行動パターンが変化しているのに、その変化について行けなかったから、お客様が減り身売りするまでになったのです。


敏感にキャッチする客

停滞する、低迷する店の雰囲気をお客様は敏感にキャッチして、足は遠のいていきます。

昔の金貸しは客の顔を見て貸す貸さないを決めていました。
つまり苦境でも返す気力を持っている顔と、打ちのめされて貧乏神が憑いている顔を見分けていたのです。

この例で見るように「売上減で萎縮した顔や雰囲気」をカラ元気で取り繕うより、積極的な集客活動やお客様が喜ぶキャンペーンを企画して、じぶんを変えましょう。

客商売は「生活感や疲れ、老い」を感じさせないこと。
店員さんの疲れた顔をお客様が見たときから次第にお客様は離れていきます。


福をもたらす店に

この不況や社会不安、暗い話題が多いのとき、誰もが明るい話、喜べる話、うれいしことを望んでいます。

金額に関わりなく「サプライズ」の贈り物や景品はもらって楽しい。

店を出るとき、心も明るく笑顔になり、来てよかったと思ってくれる店、つまり本来の目的(カットなど)だけでなく、うれしい出来事や話でもてなすイベントやキャンペーンがほしい。

値引きが当たり前の時代、5000円のカラーを3500円に値下げして3+も、お客様は感動しませんし、また行こうなんて考えてくれません。

安易なキャンペーン企画は、年間売上を減らすし、自分達の技術をおとしめる結果となり心が荒廃していきます。それをお客様は敏感にキャッチします。

「いらっしやい」という言葉のウラに「わざわざ来て頂いて」とか「他の理容室を通り越してわたしの店に」という感謝の心、迎え入れる心がお客様に伝わるよう、幾通りもの「いらっしゃい」を練習してみましょう。
初心に返り「初めて店を開店し、初めての客を迎え入れたとき」の気持ちを思い出しましょう。


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