人口は60才をピークにその子どもの世代の40才代が多く、それからはずっと減少傾向を示しています。
つまり1店舗当たりの客数は減少し、そのままで増えるということはありません。
もう1つの人口減少は「利用客の人口減少」です。
とくに20代、30代の男性が理容室を見限り、美容室へ行くようになったことです。
これから客数減による経営難で理容室は、ますます減少していき、売上も低迷することは確実。
そのなかで生き残り、売上を上げていくためには「今の経営スタイルを根本から変える」こと以外にはありません。
不況による家計の財政難から、低料金店は繁盛しています。
ずっと昔の「安いが技術は雑、店もイマイチ」という低料金店の悪いイメージをチェンジして「早い、技術も確か、店舗も明るく清潔」に心がけています。
だから安い方がいい学生、カットを希望する人達で繁盛しているのです。
低料金店と価格競争しても絶対に勝てませんし、利益を減らして疲れるだけです。
サービスを勘違いしていませんか。
こうしたらお客様が喜ぶとか、来るだろうなど甘い考えで、店本意のサービスや効率を考えている理容室が多い。
しかし、サービスは「お客様が喜んでくれる」「また来よう」と思ってくれるものが本当のサービスで、値引きやキャンペーン価格がサービスではありません。
低料金店のカット料金が1800円、自店の料金が3600円とすると、1800円の価格差にもかかわらず客が来てくれる、このメリットが明確に客に理解されなければ、客は安い価格を選択するのは当たり前です。
誰でも技術やサービスがそこそこなら、安い方を選びます。
タクシーを例にすると、まず価格競争(500円タクシーもある)。
不況で乗客が減り運転手はタクシーだけでは生活は無理と言っています。(運転手に年金生活者が多い)
夜になると道にあふれるほどタクシーが客待ちしている光景は、じっと店内でお客様を待つ理容室に似ています。
店内でじっと客を待ち、来た客のメニューを聞いて手早く技術をふるう。
ここからは料金以外の売上は望めません。
この「お客様を待つ」体制で客を増やすことは困難。
つまりこの体制は「好況で、競争店も少なく、客がベンチで待ってくれていた」時代のやり方なのであって、競争が激しく客数の少ない現代に適応する体制ではありません。
この「客待ち」の体制を改めない限り、理容室の売上増や繁栄はありません。